2012年10月7日日曜日

仕事ハッケン伝のこと。


僕達は「大人向けの職業体験」を仕事にしていますが
NHKで放送されていた「仕事ハッケン伝」という番組が
とても参考になったので、まとめておこうと思います。

番組の内容は・・・
芸能人が、およそ1週間、企業の仕事現場で一般社員と同じ条件で働く。
というもので特別扱いは一切なし。時には怒られ、
時には思わぬ才能を発揮しながら
その仕事の酸いも甘いも経験するという内容です。

体験された後は、芸能人・企業の方共々涙を流される場合もあり
短い期間であっても「強い体験」をされていた事が分かります。

仕事旅行でもそのような「強い体験」をお客様に提供したいという思いから
パティシエ(U字工事・益子さん)の回を参考にして
番組の構成を整理していきたいと思います!

▼まずは仕事のこだわりや難しさを伝える・・・(起)
・1日目はひたすら掃除。
・1時間に1回、ユニフォームのほこりを取る仕事をしてもらい、
 衛生管理の徹底を伝える。

▼先輩社員や失敗から仕事を学ぶ・・・(承)
・商品のケーキを実際に食べて名前/値段/特徴を覚えるように指示を受ける。
・店前に出ても特徴や値段をお客様に上手に説明できない。。。
・エクレア作りの課題が与えられる。
・エクレア生地の炊き込みが上手く出来ない。。。
・先輩からコツを教えてもらいながら何度も練習する。

▼課題を与えられる・・・(転)
・イチゴを使った新作エクレアを作る担当に任命される。
・何度も失敗したエクレアの生地を完成させる。
・自分の作ったエクレアがついに店に並ぶ!

▼結果を出す・・・(結)
・なかなか一個目が売れない。
・人見知りながらも前に出て、自分の思いを自分の言葉で伝え接客する。
・今までとは違い接客もスムーズに(変化が生まれる)
・エクレアを売切る!

▼おまけ
・最後の終礼では、益子さんからお礼を言うものの・・・
 途中で泣いてしまう。みんなも貰い泣き。
・仲間達からサプライズプレゼントとして「ユニフォーム」を頂き終了!

5日間のなかでも、「起承転結」を作ることで、物語性を出していると共に
参加者に対して「課題」を出し、それに真剣に取り組ませる事が、
体験後に「達成感」を感じるような「強い体験」に繋がっていると感じました。
仕事旅行のプログラム作りの際にも参考にしたいと思います!













番組の最後に、受入先のパティシエから発せられた
「(お客様が)自分で働いて稼いだお金で買ってくれるケーキなのに
体験に来て5日・6日の人が作ったものを、売っていいのかは葛藤があった。
しかし、期間に関係なく真面目に作る姿勢があれば、
一緒ではないかと思い販売させて頂きました。」という言葉も印象に残りました。

職業体験の企画は、真剣勝負の場を提供頂ける企業の方の協力があり
初めて成り立つものだとしみじみ感じました。

仕事ハッケン伝
益子卓郎(U字工事)× パティシエ

2012年7月15日日曜日

キッザニアのこと。


仕事旅行を立ち上げる上で、参考にしたのはやっぱりキッザニア。
調べれば調べるほど、理念が素敵で、優れたビジネスモデルだなぁ
という想いを強くしています。
そんなキッザニアのあれこれをまとめました。

▼キッザニアの開業
・社長の住谷栄之資氏は「カプリチョーザ」を展開されている(株)WDIの元社長。
・WDIを退職後「キッザニア」に出会いライセンスの獲得と日本への誘致を決意。
・大きな後ろ盾が無い中で、ゴルフ仲間などがスポンサー集めに協力してくれた。

▼キッザニアの理念
・子供たちがこれからの実社会で生きる力を育むための学びの機会を提供し、
 真のエデュテイメントを目指す。
・エデュテイメントとは「エデュケーション=学び」と「エンターティンメント=楽しさ」
・楽しく遊びながら、体験を通じた学びや気づきを得ることを目指している。

▼テーマパークの概要
・メキシコ生まれの職業体験型のテーマパーク。
・世界で9つ展開されている。
・日本には2006年10月にららぽーと豊洲。2009年3月に甲子園でオープン!
・80種の職業を模擬体験できる。
・述べ床面積6,000平米、約1,800坪(そんなに広くはない)
・年間93万人の来場者(うち子供は45万人)
・1日2部制の運営(それぞれ5~6時間で完全入れ替え制)
・1回の収容人数が1,200~1,500人
・3歳から15歳までの年齢制限がある。(コアターゲットは7歳~9歳)
・子供料金は3,200円~4,900円(平日・時間によって変動)、大人料金は1,900円
・3/4スケールで街を再現している。
・テーマパークの中は夕方~夜の時間を再現(大人の時間)
・スポンサー企業は1業種1企業

▼プログラムについて
・一つの仕事は約30分で終了する。
・一つの仕事を終えると「8キッゾ」(キッザニア内での通貨)がもらえる。
・稼いだお金は銀行に預けても良し、お店で使うことも出来る。
・「稼ぐ」「払う」の2つをやり取りしながら、経済を学んで貰える作り
・銀行の年利は10%と少し高めに設定(年利の存在に気づいてもらうため)

▼ビジネスモデルについて
・収益構造は入場料が5割、スポンサー収入が3割、グッズ収入などが2割。
・スポンサー企業がパビリオンの初期投資や維持コストを負担している。
・初期費用として2,000万~1億2,000万円と言われている。
・この他維持費として初期費用の60%程度を毎年キッザニア側に支払っている。
・スポンサー契約は3年~5年更新
・大半のスタッフはアルバイト
・出展企業に設備費や運営費等を負担させて広告宣伝の場を提供するという形態。
・広告、宣伝が無いと客が来ないようでは事業として成り立たない。
・サービス内容の紹介は主にWeb

▼リピート戦略
・リピーター向けのテーマパークであると言うこと(70%がリピーター)
・入れ替え制のため1日に体験できる職業は5個~7個
・体験が一つ終わるごとに「お仕事カード」を発行。
・1回では仕事を満足にこなす事が出来ず、子供達はそのリベンジにやってくる。
・飽きさせ無いために体験内容事態をリニューアルしている。
 (EX警察署の事件捜査の内容を変えるなど)
・次回来場時までキッゾ(キッザニア内での通貨)を持ち越す事ができる。
特定のパビリオンで3回以上就労体験するとチームリーダーに。

▼スポンサー企業に対してのブランディング効果
・「パビリオン(施設)」「ノウハウ」「ブランド(ユニフォーム)」を提供する。
・こども、保護者に直接ブランドを体験させることが出来る。
 (子供にとっては後々に残る原体験になる)
・五感を駆使したインタラクティブなブランド体験が可能。
・体験を通じて「しっかりと仕事に取り組んでいる」ということを強力にアピールできる。
・子供達がブランド体験をすることによってブランドロイヤリティの確立、
  顧客の囲い込みが出来る。
・スポンサーの家族が体験することで従業員のモチベーションアップに繋がる。

2012年4月28日土曜日

大学生と仕事旅行。

仕事旅行を始めて1年経ち
色々なお問合せを頂くことが増えました。

特に大学生からの意見としては
「行きたい!けどちょっと高いので躊躇しています」
「何を選んで良いのか分かりません」
そんなメッセージを多く頂きます。

また、体験して頂いた大学生からは・・・

社会人の体験はしたいけれど、
インターンシップは期間が何週間かあったり
応募も何かと大変なのでそこまではしなくてもいいかな。
と考えてる学生にとって、仕事旅行はこれから就職を控える学生が
一足先に社会人を体験させてもらえる
とても良い機会になるのではないかと思います。
仕事旅行をして良かったです。
といううれしい言葉も頂いています。

そんな中で、より大学生が参加しやすいような
「大学生向けのプログラム」を準備することになりました。

その思いとしては、仕事旅行を通じて、
これからの社会を支える人達の可能性を広げるきっかけが
作れたらなぁという思いがあるから。

早速、来月から横浜商科大学のゼミ生にご協力頂き
テストプログラムに参加してもらいながら作っていきます。

遊びの延長のようなスタンスで参加してもらいながらも
働くことについて考えることの出来る体験。
そんなプログラムになれば良いなぁと思っています。